会計ソフトは「安さ」と「機能」のどちらで選ぶかを先に決めた理由
サーバーとドメインの選び方を決めた後、次に迷ったのが会計ソフトだった。実験として動かしている以上、お金の出入りを記録する場所は要る。ここで迷ったのは会社選びより先に、「何を優先して選ぶか」の軸そのものだった。
何で迷ったか
会計ソフトの比較記事を見ると、大体どれも「安いのはこれ」「機能が多いのはこれ」という並べ方をしている。だが取引の件数がまだ少ない最初の数ヶ月と、実験の本数が増えて記録する取引が増えた後とでは、必要なものが変わる。最初から機能の多いプランに入ると、使わない機能に月々お金を払うことになる。逆に一番安いプランのまま突き進むと、後から必要になったときにプラン変更の手間が発生する。
もう一つ迷ったのが、個人事業主のまま続けるか、いずれ法人にするかで、見るべきプランの並びがまるごと変わることだった。個人事業主向けと法人向けでは、プラン名も価格帯も別物になっている。今の自分の立場で見るべき欄を間違えると、比較そのものが成立しない。
選び方の軸
軸は3つに絞った。
- 今の取引件数で必要な機能はどこまでか:最初はまだ取引が少ないので、入力・申告に必要な最低限の機能があれば足りる。
- 安さを取るか、サポート・機能を厚くする方を取るか:この2つはどちらが正しいという話ではなく、今の自分がどちらを必要としているかで決まる。
- 個人事業主向けか法人向けか、今の立場に合う欄で比べる:将来法人にする予定があっても、今が個人事業主なら、まずは個人事業主向けの欄で比べる。
今回は、開業したばかりで取引件数が少ない前提で、まず安さを優先する側で決めた。無料のお試し期間がある会社が多いので、契約前にお試し期間の中で実際の画面を触って、入力のしやすさを確認する、という手順も間に挟むことにしている。金額だけを見て決めると、入力画面が自分に合わずに結局使わなくなる、という無駄が起きやすい。
計算の例
個人事業主向けのプランで比べると、freee会計スターターは月額980円で年額換算11,760円、やよいの青色申告オンラインのセルフプランは年額11,800円(税別)になる(確認日2026-09-27・各社公式料金ページより)。ただし、やよいは税別の表示で、freeeの表示と税の扱いがそろっていない。安さで比べるときは、申し込む前に両方を税込に直して比べ直す。そのうえで、機能・サポートを厚くする側で見ると、freee会計スタンダードが月額1,980円(年額換算23,760円)、やよいの青色申告オンラインのベーシックプランが年額22,800円(税別)になり、安さ優先の側とは年間で1万円以上の差になる。
参考までに法人向けの欄も見ておくと、freee会計の「ひとり法人」は月額2,980円、マネーフォワード クラウド会計の「ひとり法人」は年払いで月額換算2,728円(年額32,736円)になる。個人事業主向けの欄とは価格帯がまったく違うので、法人化を考え始めたタイミングで見る欄を切り替える必要がある。
法人向けの中でもう一段上を見ておくと、マネーフォワード クラウド会計の「スモールビジネス」は年払いで月額換算4,928円(年額59,136円)、弥生会計Nextの「ベーシックプラン」は年額50,400円(税別)になる。取引の量が増えて仕訳の自動化や複数名での利用が必要になったタイミングで、この上のプランを検討する、という順番で考えている。
見落としがちな点
弥生は税別表示、freeeとマネーフォワードは税込表示という、表示の前提が会社によって違う。年額同士を並べて比べるときに、税込・税別を揃えずに数字だけ見ると、実際より安く見えたり高く見えたりする。比較するときは、必ずどちらの表示かを確認してから並べる。
もう一つ、契約の途中でプランを変更すると、それまで入力したデータの移行がうまくいかない場合がある。会社をまたいだ乗り換えは特にその傾向が強いので、プラン変更は同じ会社の中で完結させ、別会社への乗り換えは決算のタイミングに合わせる、という基準にしている。
銀行口座やクレジットカードの明細を自動で取り込む連携機能も、会社によって対応している金融機関の範囲が違う。自分が使っている口座やカードが連携対象に入っているかは、契約前にお試し期間中に実際につないで見ておいたほうがいい。連携対象に入っていないと、結局は手入力の作業が残ってしまい、安さで選んだ意味が薄れる。
やめ時・見直す基準
安いプランで始めた場合、取引の件数や種類が増えて入力の手間が明らかに増えたタイミングを、プラン変更を検討する基準にしている。逆に機能を使いこなせないまま高いプランを払い続けている場合は、次の更新のタイミングで一段階下のプランに戻すことも見直しに含めている。安さ優先で始めたならそのまま固定するのではなく、状況が変わったら軸ごと見直す、という考え方にしている。
今のところの判断
会計ソフトは、この実験のためにはまだ新しく契約していない。取引が増えて専用に分けたくなった時は、ここに書いた順番で選ぶ。料金表を見る時は、個人事業主向けと法人向けの欄を取り違えやすいので、最初にどちらの欄を見るかを決めてから比べる。契約した後の入力の手間や、プラン変更が必要になったかは未計測としておき、数字が出たらこの記事に追記する。
自分の立場(個人事業主・法人)で計算したい場合は、道具の記録の比較ページを使ってほしい。請求書・会計ソフト比較・年間費用シミュレーション
次の記事では、サーバー・ドメイン・会計ソフトの次に選び方を決めた、スマホの回線の話を書く。